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2006年 08月 14日
今回の旅行は、何度か書いていますように、実は1歳4ヶ月の息子と一緒の旅行でした。私は4年ほど前に1年間スペインに滞在していましたが、妻と息子にとっては初めてのスペインで、どうなることかと思ったのですが、思ったよりもはるかにスムーズな旅行となりました。
今日は、そんな子連れについてちょっと書いてみたいと思います。 まず、スペインへの旅行ということで、息子と一緒に行くことの一番の心配は、往復の飛行機でした。今回は、行きは、成田からロンドン経由でセビーリャ空港という経路でした。成田からロンドンまでは、約12時間のフライト、2時間弱の乗り換えで、ロンドンからセビーリャまでは、3時間弱という合計すると、それだけで約17時間です。もちろん、家を出てからということで考えると、家から成田まで2時間くらいで、子連れだし、何かあるといけないと思うと3時間前には成田空港に着いていないと不安になります。また、セビーリャでも、空港に着いてから、入国審査を通って、荷物を取ってタクシーでホテルまでどんなに早くても1時間はかかります。合計すると、23時間!!。ほぼ丸1日です。 そんなに長い時間どうしよう。というのが正直な気持ちでした。ネットで、子連れヨーロッパのサイトなんてものを検索しても、そんなに参考になるようなサイトも生憎と見つからず(あったのかもしれませんが)、結局、なんとかなるさで、強行してしまったということになります。 ポイントは、うちの息子の場合は、お菓子でした。普段そんなにお菓子はあげないようにしているのですが、飛行機の中で騒いでしまうのが怖かったので、息子の好きな卵ボーロとラムネを大量に持参しました。うちの息子は、食べるのが好きなので、食べていれば静かです(まぁ、口に入っているのでしゃべれないということなのですが)。そんなくらいしか、実際対策はなく、飛行機に乗りました。ベビーカーのバギーを持っていこうかどうしようか迷っていたのですが、いろいろ大変なので、バギーは持っていきました。これは正解。飛行機では、乗降口のところで預かってくれ、降りるときにも、飛行機を降りてすぐのところで、返してくれました。そういう意味で、持ち運びの苦労はありませんでしたし、空港内の移動の際などにも便利に使えました。バギーは是非持っていくべきだと思います。 と、話がそれましたが、飛行機に乗ると、写真のような赤ちゃん用シートをスチュワーデスさんが用意してくれました。うちの子は、体重が10キロちょっとだったので、バシネットは使用できないと思っていたのですが、使用した航空会社がブリティッシュ エアウェイズだったからなのか、長距離便だからなのかは知りませんが、とにかく、シートを用意してくれ、それに寝かせていくことができました。これは、なかなかポイント高いと思います。 それから、飛行機で困ることと言えば、離着陸時の気圧の変化で耳が痛くなることです。これは、大人ならつばを飲み込めば簡単におさまりますが、言葉の通じない子供では、そうもいかず、タイミングを見計らってミルクやお茶を飲ませるか、お菓子を食べさせたりしました。ただ、ちょっとタイミングを外すと、耳が痛くて泣いてしまい、そうすると、もう食べ物も飲み物も受け付けず、事態は悪化するばかり。自然に落ち着くまでどうしようもありませんでした。離着陸の際には必ずあることなので、直行便のないスペインの場合、往復で離着陸が8回ある計算です。全部うまくいけば良いのですが、やはりそうはいかず、2回ほどタイミングをはずし、大泣きしてしまいました。 それ以外で、ぐずった時は、お菓子をあげるか、抱っこして機内をぐるぐる歩き回ったり、後部へ行き、抱っこしてあやすなど、いろいろしました。まぁ、そんなことをしていると、あっという間に時間は過ぎていきました。ある程度寝てくれると有難いんですけどね。そんなにうまくはいきません。ただ、なんとかなるものです。 さて、最大の難関の飛行機さえなんとかなれば、後は比較的楽でした。他の乗り物なんて、飛行機に較べれば大したことないですし。乗り物の他に、もう一つ大変だったと言えば、時差ボケです。日本からヨーロッパへ行く場合は、飛行機で、そこそこ睡眠をとっておいて、現地に到着すると夜なので、そのまま寝てしまえば、翌朝からはさっぱり行動できるものなのですが、1歳4ヶ月ではそうはいきません(大人でも苦労する人もいらっしゃるとは思いますが)。結局、到着した翌日と翌々日は、午前4時頃(日本時間の午前11時)に目が覚めてしまい、朝まで寝てくれませんでした。子供はその後、昼寝をしたりできますが、大人はなかなかそうもいかず、多少シエスタはしたものの、辛いところでした。ただ、朝食、昼食、夕食の時間をきっちりすることで、時差にも慣れて、3日目には普通の時間で過ごすことができました。 本当に苦労した部分はそのくらいで、それ以外は、逆に楽しいことや面白いことが多かったのも事実です。バギーに乗せて散歩していると、道行くいろいろな人に声をかけられ、あやしてもらったり、レストランで、食事の途中でぐずって泣いていると、店の人がお菓子をくれたり、隣で食事をしているおばさんが、声をかけてくれたりとしました。日本では、なかなかそんなことはありません。スペインに子供好きな人が多いというのは、本当に実感できました。 また、スペインのバルですが、日本のバーとは全く違い、子供も一緒に来るというのは、実は普通なんです。私も、自分の子供を連れてバルに行くというのは、夢だったのですが、今回やっと実現できました。子供と一緒にバルに入って、妻と私はビールを飲み、子供はパンを食べるといった感じです。ここでも、子供が泣いたとき、オレンジの輪切りなどをくれたりしました。うちの息子は、オレンジをもらうと、嬉しそうに食べ、すぐに泣き止んでいました。 楽しかったことと言えば、セゴビアのアルカサルなんて、とても良かったです。写真のように、トコトコと歩き回ったりして、息子自身楽しかったようです。 今書いていて、ちょっと思ったのが、うちの息子には全然難関ではなかったのですが、問題になりそうなのが、食事です。実は、うちの息子は、パンが大好きで、ご飯よりもパンを食べます。ちぎったパンを与えていると、どんどん食べてしまうということで、何は無くとも、パンを常に持参していました。もちろんパンだけでは栄養の問題がありますので、それ以外には、大好きなトマトなどもサラダに載ってきたものを小さく切ってあげていました。その他、大人が食べる料理を小さく切って、肉や魚などをあげていたら、全く問題なく食べていました。まぁ、多少の好き嫌いはあるので、食べないものもありますが、大体のものは食べてくれたので、心配ありませんでした。その辺は、子供によっては難関になるかもしれませんね。ちなみに、スーパーで売っていた離乳食の瓶詰めは、チキンとスパゲッティのミックスを買って与えてみたのですが、全然食べませんでした。 飲み物は、常温保存可の紙パックの野菜ジュースなどは持って行きましたが、それ以外は、現地でペットボトルのミネラルウォーターを買い、粉末の麦茶や粉ミルクを作りました。これも特に問題なく、下痢なども一度もしませんでした。 それから、オムツ替えの場所ですが、そこそこ苦労しました。空港や駅やデパート(と言ってもエル コルテ イングレスくらいですが)などには、オムツ替えの場所がありましたが、それ以外は、ほとんどありませんでした。ちなみに、オムツ替えの場所のことは、パニャルドールと言うようです。オムツがパニャルなので、パニャルドールという単語は、妙にしっくりきました。ところで、じゃぁ、オムツ替えの場所は一体どうしたのか。というところが気になるところだと思います。これは、現地の赤ちゃんを抱えたお母さんに聞くしかないと思って、聞いてみたところ、ズバリ「公園のベンチ」という回答。まぁ、妥当なところなのでしょう。うちの息子も、レティーロ公園(マドリード)や、西公園(マドリード)など、いくつかの公園のベンチを利用させていただきました。 つらつらと子連れ旅行の苦労した点などを書いてきましたが、私たちの場合、実はそんなに苦労しませんでした。案ずるより生むが易しということわざの通り、実際に行ってみると、思ったほど大変という訳ではありませんでした。とは言え、スペインの場合は、英語はほとんど通じませんし、どこに行けば何を売っているとか、曜日や時間の問題など、スペイン独自の難しさがあるのも事実です。スペイン語ができない人が、スペインに個人旅行をするのは、とても大変です。まして子連れだったら、不可能と言ってもいいくらい大変なことだと思います。それでも、子連れのスペイン旅行は、とても楽しかったので、勇気のある方には、チャレンジしていただきたいなぁと思います。不安な点があれば、このブログへのコメントでも、メールでもしてくださいね。分かる範囲でできるだけお答えいたします。
by af1pro
| 2006-08-14 01:13
| スペイン雑感
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